月夜の願い「新難兄難弟」
1993年 香港
監督: 陳可辛(ピーター・チャン)、 李志毅(リー・チーガイ)
出演: 梁朝偉(トニー・レオン)、 梁家輝(レオン・カーフェイ)
劉嘉玲(カリーナ・ラウ)、 袁詠儀(アニタ・ユン)
鄭丹瑞(ローレンス・チェン)、 周文健(マイケル・チョウ)
楚原(チュー・ユアン)、 李子雄(レイ・チーホン )
<あらすじ>
現実的なユンは、人情に流されやすい父のファンと衝突ばかりしていた。そんなある日、父が強盗に襲われて、重体になってしまう。父と母の過去を知りたくなったユンは、願いが叶うという穴に飛び込み、40年前へと旅立つのたが……。(allcinema解説より)
はーいお待たせしました(別にしてないって?^^)本日からトニー祭り開催です。トニーさんのバースデーまであと2日を切りましたね。私もしばらくトニーさんにどっぷりと浸かりたいと思いまふ。
さて、トニー祭り1本目の作品はこちら。
実はこの映画は私が初めて観たトニーさんの出演作なんです。でもそのときはまだトニー・レオンという俳優はまったく知らず、その後『ブエノスアイレス』を観て初めてトニーさんを認識したのでした。
この映画はレスリーの『金枝玉葉』シリーズの監督でもあるピーター・チャンの作品です。ピーター・チャン監督の作品はどれも大好きです。人と人との触れ合いというか、とっても心が温まるんですよね。
冒頭での中秋節の夜に子供たちが穴にめがけて願い事を言いながらコインを投げ入れるシーンは、子供たちの願いがとても可愛らしくて良いです。またトニーさんの子役の男の子が愛らしい~。
が、しかし愛らしかった子供も大人になったら女癖の悪い男になってるなんてダメじーゃん。綺麗な女性を見れば繰り出される“熱視線”って(面白いけど)彼女がいるのにまったくしょうがないやつですね~。これがトニーさんだと許せてしまうあたりは重症??
この映画はファンタジーなんですよね。ユンがどうしようもない父親に嫌気がさし、昔の父親に会いたいと願い、穴へコインを投げ入れる。そのときにたまたま居合わせたおじいさんが誤って彼を押し、穴に落っこちてしまう。そしてたどり着いた先は40年前の同じ場所。すっかり変わっている風景を見て唖然となるユン。このときのトニーさんの表情がたまらなく良いです~。このときの髪型もけっこう好きですねぇ。髪を振り乱すとハラリと落ちる前髪がかなりツボにはまります~(爆)
さらに目の前に現れた40年前の自分の父親の姿にまたまたびっくり。父親を演じるレオン・カーフェイがほんとどうしようもないんだけど憎めないんですねぇ。お金が無いのに人のために使っちゃうし。そして街の人々もとっても温かい。誰かが失敗してもその責任を押し付けずにみんなで解決しようとする。
街の子供たちもとっても可愛くて中でも一人、懸命に働いているちっちゃな男の子がけなげです~。
カリーナ・ラウがまた色っぽ~い。冒頭の特殊メイクもすごかったけど、お金持ちのお嬢様役がピッタリ。
彼女に家のパーティのシーンで二人を盛り上げようとトニーさんが歌を歌いだすシーンにはしびれます~。ずっとトニーさんに歌っていて欲しかったのにカーフェイさんにバトンタッチしたときは彼の歌声にズッコケそうになりましたが(←こらっ^^)
そのあと別のシーンでインド人の料理人集団に扮してカーフェイさんとウエイトレスに女装するところは、ぜんぜん女性に見えないし。バレそうになって毛の生えたホクロを付けてにこやかに笑うトニーさんはかなり見ものです。
アニタ・ユンも出てますが、今回はとてもおとなしめな役。ちょっとけなげな感じがまた良いです。
ユンは40年前に戻ったことにより人々の温かさに触れ、自分の父親のしたことは間違ってはいなかったことに気づく。そしてそんな自分も父親に似てるところがある。雨の中二人で毛布をかけ合うシーンと、ラストの別れのシーンでカーフェイさんとひしっと抱きしめあうシーンにはホロリとなりました。素敵だなぁって。
人に対しての感謝の気持ちとかを忘れかけたときにこの映画を観るといいですね。人間にとって思いやりは大切ですね。自分を犠牲にしてまで誰かをかばったりしたことってあるかなぁ。そういうのって、とても勇気がいることですよね。
そしてユンは現代に戻り、親子の絆も取り戻して、めでたしめでたしとならないのが香港映画の良いところですよねぇ。またひと波乱あったりして。いや波乱ではないですけど、それは観てのお楽しみということで。
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